1 果肉をふっくら柔らかに茹(ゆ)でるコツ沸騰するまでは強火で茹でる。その後は沸騰持続可能なような弱火で少くとも30分間継続が必要。
茹でてる最中に栗の実の一部が湯面から露出してしまうのは、当初からの水量不足である。煮る前に十分に満たして始めよう。途中補充は熱水を。
悪例:沸騰継続時間不足 → 果肉は多少ゴリゴリ状と固く、まずい。
[補 足]中生栗の品種[利平(りへい)]だけは、鬼皮及び肉質共に固く、茹で沸騰時間30分でなく、更に30分は余計に要する。この品種は大玉な上,栗仲間で 最高のうま味があって、高価(一般種のほぼ2倍)であるばかりか、鬼皮などが固いため、中生~晩生の栗において被害多い害虫(クリシキゾウムシ=栗鴫象 虫)が実の中へ産卵できず、その幼虫による食害も少ない。
2 渋皮を剥(は)がれ易くするコツ
茹で終わって火を止めてから、栗の実を、鍋湯水に漬けたままの状態で15分間程度待ってから取り出す。余りにも長時間では水分を含み過ぎ肉質がフックラせず柔らかくなり、味がまずくなる。
悪例:火を止めて直ぐに鍋から取り出してしまう → 渋皮は果肉に固着。 (固着してしまった場合は、その実をナイフ等で半分に切断し、茶サジ等でほじくり出しながら食べよう)
[補足]最新品種の[ぽろたん(クリ農林8号)]は渋皮が極めて簡単にむけるのが最大の特徴である。 この品種では、茹でるのでなく、電子レンジ(高周波 出力700W前後)で2分間程度チーンすれば、容易に渋皮がむけて食べられる。チーンする前に鬼皮(外皮)に息抜き用の傷を入れておこう。そうしないと、 チーンの最中に急速加熱により実の水分が急激に蒸気になって充満して爆裂し危険です。