サラ金の多重債務者は全国で数百万人、返済不能になっている人だけで首都圏で100万人近いと言われている。
2~3社からの借入れならまだ良く、本格派になると2桁、10件以上から借りまくっている。
俗に言うサラ金地獄に陥ってる人物の負債は少なくて300万、多い人になると軽く1000万を超えている。
こうなると結局のところは破産するしかないのであるが、この債務者からさらに金を絞り取ろうとする連中がいる。
仕掛けとしては、スポーツ誌などに、「多重債務者の肩代わりをします。
年利10%、返済期間20年」といった広告を出し、借金の1本化を低金利、長期返済でするといったうたい文句で返済に追われる債務者の心理をくすぐるわけである。
<ダマシのカラクリ>
この業者のおいしい融資は次のような内容だ。
1、融資希望、つまりサラ金から借りている総額の10%を指定された口座へ手数料として振り込む
2、送金が確認されると融資金額を打ち込んだ手形が送られてくるのでそれを銀行で割り引いて現金化し、サラ金の返済にあてる
3、サラ金から完済証明を発行してもらい、それを金融業者に送ると、その分の現金を融資するので銀行から手形を買い戻して送り返す。
4、その後20年の長期返済を行う。
業者に「債務総額の1割で借金が帳消しになるのだから」と言われて、
債務者はあっさり納得してしまい10%の手数料を払って手形を受け取ってしまう。
だが銀行に当座取り引きも無ければ、得体の知れない手形など割り引くはずが無い。
街金へ行っても「割り引けない」と一蹴され、
結局手形が割り引けずに期日が来て債務者は手数料を騙し取られたと気づくわけである。
ところが債務者と業者の契約は全て電話とFAXで行われる為、
業者の顔さえ分からないと言う事になり、結局は取られ損になるだけである。