身内が亡くなると病院や警察から情報を得た葬儀社の営業マンが飛んでくる。
丁寧にお悔やみを延べ、形通りに同情してから値段の交渉が始まる。
争議の費用は基本となる祭壇料が何段階かに別れている。
その価格表を見せられてもたいていの人はどれを選んで良いのか解らない。
故人に対する配慮からあまり安いものは選べないし、「まぁこのあたりか」と思って大体真ん中程度のものを選ぶのが普通である。
その時葬儀社の営業マンは、「一般的に見まして、お宅様のような場合でしたらワンランク上が適当かと存じますが・・・」と言う。
初めて会って「お宅様の場合」も無いものだが、「うちの事がどうして解るんだ?」と思うのは葬儀が終わった後で、機が動転しているその場は大抵「あぁそうですか、お願いします」と言いなりになってしまう。
いったん言いなりになると後は営業マンの思うツボである。
祭壇に合う通夜の料理、火葬場のセッティング、霊柩車、写真、礼状、香典返しなど次々とワンランク上のモデルで進んでいく。
結局何が何だか解らないうちに葬儀が終わり、請求書を見て驚く事になる。
しかし、それでも文句を言う遺族はほとんどいない。

他の親戚の手前も有れば、故人に対して申し訳ないとも思う。
葬儀社の言われるままに支払う事となる。
もし、葬儀社の営業マンと交渉するなら、総額でいくらということを最初から話し合って納得した方がいい。